沖縄県内公共交通機関(バスなど)のオープンデータ化記事について

2018/03/12沖縄のバス

沖縄県内交通の乗り換え検索 サイト表示化へ環境整備 県、データ統一に着手」という記事が琉球新報にありました。

元ネタは「平成30年度観光2次交通機能強化事業委託業務に係る企画提案の募集について」のようです。既にリンクが切れているのですが、Googleキャッシュにまだ残っています。

事業の目的

先の資料によると事業の目的は以下の通り。GTFSに日本向け機能を追加したフォーマットで、公共交通機関のデータを作成するというものです。

鉄道がない本県において沖縄本島には路線バス事業者が4事業者もあり、路線が複雑かつ多岐に渡っており、路線の重複もある中、県民でさせ、路線バスを乗り継いで目的地へ行くには困難を要するのが現状で、観光客が利用するなら尚更である。年々利用者が減る中、路線を維持するのが現状で、各社で自社の路線データ等を整備することは困難である。
 よって、公共交通機関であるバス、モノレール、本島と離島を結ぶ足である船舶、観光客がもっとも利用するレンタカー、観光情報等の情報を県が統一した整備基準にデータを加工しオープンデータ化することでグーグル等の大手検索サイトによる経路検索が可能となり、沖縄に来る前に観光地から観光地への移動が事前検索できることで観光2次交通の満足度向上及び観光2次交通の分散化による交通渋滞の緩和にも繋がるものと考える。

※統一した整備基準:平成29年3月に国土交通省総合政策局公共交通施策部が定めた「標準的なバス情報フォーマット」



データ形式については「「標準的なバス情報フォーマット」を定めました~ 経路検索におけるバス情報の充実に向けた取組 ~ - 国土交通省」に詳しいフォーマットが掲載されています。

GTFSについては下記のスライドが参考になります。

気になる点

このデータを使えば自分のよく使う路線だけを集めた「オレオレ時刻表」が簡単に作れます。学校や人があつまる施設のアクセス案内に時刻表を付けたりもできる。そのためにはデータが誰でもアクセスできるところで公開され、きちんと更新されることが重要なのですが、そのあたりをどう考えているのかが募集要項からは見えません。

「オープンデータの拡散方法の提案様々な媒体を活用して広く周知し、大手検索サイト等で検索できるような提案」とあるので、大手検索サイト(Google map?)で使われることは想定しているようですが……
中華系の方がバス停で迷ってるのはよく見かけるので、Baiduあたりでも使えるといいのですが、そのあたりはどうなんだろうか?

沖縄のバスは旧盆は祝日ダイヤで運行されるのですが、これはどう扱うのかな。運行日情報に毎年の旧盆の日程を入れるのか?。ちょっと面倒くさそう。

県のサイトのリンク切れ何とかして欲しい

沖縄県のサイトは公募や入札関連の記事・PDFが残らないので、あとから検証するのが非常に面倒臭いです。本記事の元データも1ヶ月も経ってないのにリンク切れ。行政が何をしているか県民がチェックするためにも、記録はちゃんと残して・公開して欲しいものです。

追記(2018/07/04)

やんばる急行バスがいつの間にかGTFSに既に対応していました。偉い! Google検索可能です。ファイルの日付は2018年6月26日ですので、この頃対応したのかな? それとももっと前?

記事書きました→ やんばる急行バスがGTFSに対応。Google検索もできます | ず@沖縄

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Posted by ず@沖縄