沖縄本島のバス案内アプリ比較

2016/07/04Android, iPhone, 沖縄のバス

沖縄本島のバス路線の検索・運行情報を見れるアプリは長らくバスなび沖縄一択であったが、いつの間にかYahoo!路線情報のスマートフォンアプリ「Yahoo!乗換案内」からも利用できるようになっている。

両アプリの使用感、改善して欲しい点についてメモしておく。

バスロケーションシステムについて

バスの運行位置がわかる「バスロケーションシステム」は2013年度に四大バス会社に導入され、今ではバス利用に欠かせないシステムになっている*1
交通渋滞が慢性化し遅延が当たり前の沖縄のバスを利用するには運行状況の可視化が必須だった。現在、それが曲がりなりにも使い物になるようになったと言える。

*1 携帯でバス位置確認 県が一括交付金活用 – 琉球新報

検索できるバス路線

那覇バス・琉球バス・沖縄バス・東陽バスが運行しているバス路線。
自治体のコミュニティバスでも、これらの事業者に運行を委託していて系統番号が付いている路線は検索可能。

他事業者(やんばる急行バスなど)や自治体が運行しているバスは検索できない。

実は県内バス路線を網羅しているはずのバスマップ沖縄にも載っていない路線がある。

路線検索方法の比較

圧倒的にYahoo!乗換案内が便利。施設名や住所で路線・乗り換え方法を検索できる。

バスなび沖縄はバス停を指定する必要があるのだが、そもそもどのバス停で乗り降りすれば良いのかがわからないから検索するのである。困ったものだ。

例として両アプリで与儀公園から沖縄こどもの国への経路を検索してみよう。

まずはYahoo!乗り換え案内。「与儀公園」「沖縄こども未来ゾーン」で検索でき、バス停も表示される。
「こどもの国」で検索できると満点だが、「沖縄こども」まで入力したところで「沖縄こども未来ゾーン」が選択肢に出たので合格点はあげられると思う。

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「与儀十字路」は同名のバス停が3つあり、どちらのバス停から乗ればいいのかも地図上に表示される。これは非常に便利。
(と書いたけど、そうでもないみたい。同名バス停のどちらが表示されるかは運)

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バスなび沖縄は乗るバス停と降りるバス停を指定する必要がある。
施設名「与儀公園」を検索すると3つのバス停が表示される。ここで間違ったバス停を選択するととんでもなく遠回りの路線が検索されてしまう。

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与儀公園だからまだいいけど、おもろまち駅だともっと悲惨なことになる。まず施設名で検索できない。
バス停名を「おもろまち駅」で検索するとおもろまち駅前行きのバス停まで表示される。

検索結果に単なる「おもろまち駅前広場」と行き先がついた「おもろまち駅前広場」が表示される。これ選べる人いるのか?
(地元民ならメインプレイス東口で待てば迷わないノウハウを持っているので大丈夫だったりする)

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結局バスなびは通勤経路などで自分の乗降するバス停が把握できている人にしか使えないソフトになっています。

接近情報はバスなび沖縄だけ

道路が慢性的に渋滞する沖縄。バスの定時運行は長らく望まれていますが、未だに実現できていません。
その不満を少しだけ解消できるのがバスなびの接近情報機能。

バス停を指定するだけで、バスがどこまで近づいているかわかります。
(最初はバス停を指定するのが大変なんですけどね。ブックマーク機能があるので通勤・通学・通院等で利用される方はバス停を覚えさせておくと便利。バス停標識にQRコードあります)

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接近情報を使うだけでもバスなび沖縄アプリをインストールする価値があります。

最新情報への対応

最近(6月27日)、南部医療センター前のバス停の移動がありました。この情報はバスマップ沖縄に掲載されているのですが、なぜか那覇バスのサイトでは見つかりません。

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バスマップ沖縄

7月1日現在、バスなびには反映されているようです。

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Yahoo!乗換案内には反映されていません。「最新情報には未対応」という断り書きがあります。

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バス停の移動や時刻表の変更は頻繁に行われていて、それが沖縄独自のICカード(OKICA)を導入する理由の一つでした(OKICAと他カードの連携参照)。
変更に追従するのは大変だと思いますが、頑張ってほしいところです。

バスなび沖縄は操作性が変

(2017/6/26のバージョンアップにより改善されました。以下は旧版の問題点)

バスなび沖縄を使って時刻表や接近情報を見たいときは、以下の手順で操作します。

  • トップページ→時刻表→バス停検索→時刻表→路線検索
  • トップページ→接近情報→バス停検索→接近情報

実はトップページの選択肢には意味がない。意味が無いのに選択させるので最初に使った人は混乱する。教えるときも困る。
これ、まったく改善されないんだよなあ。

電波が弱いところだと落ちることがある。一度落ちるようになったらアプリをちゃんと終了させる必要があるのだが それもわかりにくい。

結論

便利にバスを利用するには両方のアプリとバスマップを併用する必要があります。

乗り降りするバス停・乗車路線を Yahoo!乗換案内 にて検索し、停留所名称と位置がわかったら バスなび沖縄 で時刻表・接近情報を確認。
二度手間だけとこれが一番良い方法だと思います。

コミュニティバスや対応外の事業者のバスの場合はさらにバスマップで検索し、Webサイトから時刻表を調べる必要があります。路線の変更情報もバスマップが早いです。

面倒臭いのですが、これでも数年前に比べると大進歩。今後の改善に期待します。

付録1:コミュニティバスの扱い

四大バス事業者に運行を委託していて系統番号が付いているコミュニティバス路線はアプリでも検索可能です。

その他のバスについては各自治体のページを見るしかないし、リアルタイムの運行状況もわかりません。
(路線の時刻表の一部はちゅらバス@なびでも見れるようです)

オンデマンドバスはさすがにこの手のアプリでは検索は無理でしょう。

自治体バスの情報は琉球新報記事から探すと便利。開始の記事はあるけど廃止の記事は載らないことが多いので、自治体サイトでの検索は必要。

付録2:無料シャトルバスなど

ホテルや病院・商業施設等が無料シャトルバスを運行しています。こちらもアプリには載らないと思います。

付録3: バスNAVITIME

沖縄バス車内で宣伝されていたので試しにインストールしてみましたが、これは論外ですね。

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そもそも検索できるバス会社が沖縄バス・東陽バスだけ。

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他のソフトでは無料で使える機能がプレミアム(月額250円)になっている。接近情報・施設からバス停を探す機能・地図からバス停を探す機能など。

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どう考えても他の2つのアプリを使った方がいいと思います。

参考リンク