バス停に一連番号(枝番)が欲しい (3)

2017/08/08沖縄のバス

前回記事でバスアプリの乗り換え基準について、次のように書きました。

現在のバス路線アプリの経路検索では、同名のバス停なら乗り換え可能だと認識しているようです。(名前が異なるバス停はどれだけ近くにあっても乗り換え対象になりません)。

一見、これは妥当な判断基準にも思えますが、那覇の複雑怪奇なバス停ではこの基準では困ることがあります。

県庁北口交差点はバス停の密集地帯

県庁北口交差点は、県庁・市役所・ゆいレール県庁前駅・パレットくもじなどの施設があり、バス停も多数存在します。下記地図のA〜Gバス停は県庁北口交差点から徒歩1分程度(100m以内)の範囲内にあり、バス乗り換えには便利な場所でもあります。

下の表はバスなびが表示するバス停名です。歴史的な事情からバス停名がバラバラなので、バス停名を見ただけでは乗り換えができる場所だとは思いつかないでしょう。
沖銀(おきぎん)本店前(F)とパレットくもじ前(G)は向かい合っているのにバス停名が異なりますし、Hの琉銀(りゅうぎん)本店前(終点)の“終点”は意味がわかりません。何かの間違い?

A

県庁北口(国際通り・久茂地向け)
B

県庁北口(那覇バスターミナル・旭橋向け)
C

県庁前(パレット向け)
D

県庁前(開南・上泉向け)
E

松尾一丁目(三重城・那覇BT行き)
F

沖銀本店前
G

パレットくもじ前
H

琉銀本店前(終点)



例によってここを通る路線も罠だらけで、Aに止まるバスはG・Hに止まらなかったり、Cに止まるバスはBには止まらないがG・Hには止まるので降りるときもスリル満点です。

※ バスマップ沖縄の「主なバスのりば」でもバス停に英字を振って区別しています。これが実際のバス停に反映されればどれだけ多くの人が助かることか……

追記: 琉銀本店前(終点)について

「朝方 50番の百名線(壺川経由)の1便だけ終点が、琉銀本店前なんですよね」という情報をいただきました。ありがとうございます。
調べてみると確かに平日朝1便だけ、ここを終点とするバスが存在しました。50番百名線は通常は古波蔵→開南→県庁南口→上泉と運行していますが、1便だけ古波蔵→旭町→県庁北口→琉銀本店前と通ります。たぶん、この1便は県庁北口と琉銀本店前の両方に止まる例外的なバスでもあります。

いやー、沖縄のバスって奥が深すぎる…… この路線の存在意義は何なのだろうか。

乗り換え検索の罠

バス停も多く、ここを通る路線・バス本数も多いので、県庁北口近辺で乗り換えると便利なのですが、アプリで検索してもここでの乗り換えはほとんど表示されません。

これはバス停名がバラバラなのが原因で、例えばパレットくもじ前で降りて県庁北口から乗るような乗り換え経路は検索できないのです。実に不便極まりないです。

Yahoo乗換案内ではゆいレール県庁前駅と近辺のバス停は乗り換え検索できるのですが、バス停同士は検索されないという罠仕様です。那覇は交通渋滞が激しくてバスよりはモノレールを使った方が快適ではあるのですが、バスの乗り換えも選ばせてくれよー。

(ゆいレール駅とは名前が違っていても乗り換え可能。内部的に乗り換えデータベースがあるのか、距離を計算しているのか)

何が問題なのか

バス停の名称、個々のバス停の識別(一意性)、バス停相互の乗り換え可能性が整理されないままアプリが開発されているのが問題だと考えます。

アプリでは個々のバス停には一連番号を振っていて、QRコードからバス路線情報を探すことができます。内部的な識別はできています。位置情報も持っています。

問題はそれを現実のバス停の表示、アプリの入力・表示・経路選択に落とし込むところにあります。少なくとも徒歩数分で乗り換え可能なバス停はアプリ内部でグループ化すべきでしょう。現実と合っていないバス停名を入れるのも避けるべきだと考えます。
(バス停の名付け方がおかしい、というのも理由の一つです。これについては別記事にて書きます)。

続きとリンク

まだ続きます: バス停に一連番号(枝番)が欲しい (4)

沖縄のバス

Posted by ず@沖縄