新那覇バスターミナルの89番糸満線の罠

2018/10/12沖縄のバス

沖縄本島の路線バスが10月7日・8日の2日間乗り放題になるフリー乗車券で、あちこち散歩してきたときの話の続き。前回記事は新那覇バスターミナルのフロアマップの罠です。

今回は、糸満方面に行こうとして糸満線に乗った時の話です。

ターミナル内のバス案内表示

新設されたバス待合室は椅子も上等になり、コンビニも併設されていて居心地がよくなりました。その一角にバス乗り場の案内板があります。

(ⓘが待合室、現在地と書かれた場所に案内板あり)


目当ての糸満線を探すと案内板には10番の表示があります。この表示を信じて10番乗り場に行くと目的のバスが現れましたが、なんか様子が変。運転手さんの話では「糸満線は3番ホームから発車」とのこと。えええっ!!

10番って書いてるのに何故???

(写真は後日撮影しました)


実は、3番にも糸満線の表示がありました。正しい乗り場は3番だったのです。


糸満線の路線図

素直に考えれば、糸満に行くには那覇バスターミナルから旭橋→明治橋に出て58号線を南下しそうなものですが、89番の糸満線は違います。那覇バスターミナルを出たあと、上泉から那覇高校前、開南を通り、与儀十字路から古波蔵、壺川と回ってきて再び那覇バスターミナル前の330号線を通って明治橋に向かいます。大変な大回りです。

そして3番は那覇発糸満行きの乗り場で、10番は糸満発那覇行きだったのです。あまりにも間違う人が多いので、3番を出たバスが10番にも止まっていたのです。

© OpenStreetMap contributors


大回りの原因は色々考えられます。那覇バスターミナルができる前の路線を踏襲している、あるいは、農家にとって重要な開南・古波蔵(JA)を通る、糸満から国際通りに行く場合も開南で降りると近い、那覇高校への通学が便利、などです。運行本数も多く乗客もそこそこいますので、大回りをする利点はあるのでしょう。

しかしながら乗客にはわかりにくいのも事実です。私は初めて壺川から糸満線に乗った時に、逆方向のバスに乗ってしまいました。まさかこんな大回りだとは思っていなかった。

どうしたらいいのか?

通勤・通学などで利用する乗客は、那覇バスターミナル向かいの旭橋バス停から乗車しています。大回りの分だけ早く着きますし、迷うこともありません。


問題は観光客やたまにしか利用しない乗客です。県内のバス路線は那覇バスターミナルから放射状に伸びていますので、那覇バスターミナルを起点に移動するのが便利です。そして、那覇バスターミナルから糸満線に乗ろうとしてハマるわけです。

同じく大回りする路線の446番那覇糸満線は乗り場も降り場も9番です。89番も両方10番にする手もありますが、うっかり逆方向に乗ってしまいそう。乗車の際にチェックが必要になるし、慌てて乗る人を考えるとあまり良さそうではありません。

案内板の表示に糸満行き・那覇行きのような区分を付ける手もあります。那覇バスターミナルの案内に「那覇行き」って出るのはシュールですが、間違いは減りそう。

抜本的に解決するなら、糸満線は那覇バスターミナルから直接明治橋に行くようにして、既存顧客のために那覇バスターミナルで乗り換え割引を行うことでしょうか。

乗り換えすると時間をロスする上に運賃が極めて割高になるので、利用者からは乗り換えは好まれていません。そのため、乗り換えせずに各地に行けるように複雑怪奇な路線網が発達しましたが、それも限界のように思います。OKICAも定着してきたので、そろそろ乗り換え割引できそうなものです。

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Posted by ず@沖縄