「沖縄平和学習アーカイブ」公開停止について

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「沖縄平和学習アーカイブ」が止まっていることについて、新聞記事等で話題になっています。「運用費用が高い」と書いているブログもあったり。以下、少し考察しておきます。


メディアの報道記事

沖縄タイムス・沖縄テレビの記事がWebにありました。去年の予算が150万円、今年は93万円に減額されたわけです。

同アーカイブの予算は、「修学旅行誘致強化のための平和学習デジタルコンテンツの開発」として2011年度に5408万1355円、12年度に「平和学習デジタルコンテンツ整備事業」として2068万5525円で、いずれも沖縄振興一括交付金が充てられた。13年度から17年度までは毎年、サイトの維持管理費などとして県の予算で150~180万円を計上。総額は少なくとも8226万6880円。

 ページにアクセスした人の数は、12年度1万8285人、13年度1万4649人、14年度1万6674人、15年度1万4679人、16年度8812人、17年度は8067人。

県の担当者は「低コストでアクセスを上げる手法が見つからず、予算の折り合いがつかなかった。制作した当時、18年度以降はアーカイブを外部機関に委譲するという話だったが、難航した」と話した。本年度の予算は93万円


そもそも計画はどうなっていたのか?

沖縄県のサイトは入札情報をすぐに消してしまうので詳細はわかりません。探したところ、県のサイトに「主な取組」検証票というPDFが残っていました。2012年度(平成24年度)の「平和学習デジタルコンテンツ整備事業」「沖縄平和学習アーカイブ運営事業」についての情報が少しだけあります。


これを見る限りでは、5年程度運用し、その間に外部の委譲先を見つける予定だったのでしょう。適当な委譲先が見つからないまま運営を続けて(その間に予算も減り続けて)、とうとう運用してくれる業者がいなくなったようにも思えます。

新聞記事によると「本年度の予算は93万円」とのことですが、自治体から受託できるようなそれなりの企業の場合、この金額では赤字なのではないかと思います。

運営費はどう見積もるか?

この手のサービスは要求水準の高さ(低さ)で費用はいくらでも上下します。

「サーバー落ちてますね、一週間後に手が空いているときに直しておきます」で済まされるサービスなのか、「99.9999%稼働補償、問い合わせがあれば速やかに対応・報告します」なのか。

セキュリティホールが見つかったり、ブラウザ側の進化によりサイトが見れなくなったときに誰がいつまでに対応するのか(そもそもしないのか)。昨今だとSSL/TLS化も必要でしょう。

自治体のサイトですので、さすがに「一週間後に手が空いているときに直しておきます」「セキュリティホールあっても知りません」というわけにはいかないでしょう。そのためのコストをどれぐらい見積もるか?が問題になります。
(「沖縄平和学習アーカイブ」はjQuery2.1.3が使われているんだよな。これのバージョンアップはどうするんだろ?)

また毎月の報告書・年度末の報告書が必要なのか、必要ならどれぐらいの量なのか。入札なのか随意契約なのか (見積もりや契約にもコストがかかります)によっても費用は変わってきます。

沖縄県のサイトには入札情報が残っていないため推測するしかないのですが、年額93万円では足りないように思われます。とは言え、この金額でも「高い」と言われるのですから、予算を増やすのも難渋するだろうな。

(入札情報もアーカイブ残して欲しい……)


ところで「Wonder沖縄」覚えてますか?

15億円(国が10億円、県が5億円)使ったWonder沖縄。放置されたドメインは現在はアフィリエイトサイトが使っているという…… .go.jp からリンクされているドメインなので、SEO効果抜群。

こっちの方が大問題だと思うんだけどなー

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Posted by ず@沖縄