A Castle Full of Cats / A Building Full of Cats を M1 Mac で動かす
城やビルの中の猫をひたすら探すゲーム A Castle Full of Cats と A Building Full of Cats。面白いゲームなのですが、Windows用バイナリしか提供されていなくて、M1 Macでは動きませんでした。Streamingもできないし、
仮想環境に作ったArm版Windows11ではインストールできて起動はできるのですが、エラーメッセージが出て止まってしまいます(utm、VMware Fusionで確認)。
原因
エラーメッセージに書かれている通り、OpenGLのバージョン問題でした。
OpenGL Extensions Viewer 6 で確認したところ、utmもVMware FusionもOpenGLのバージョンは1.1止まり。
A Castle Full of Catsのシステム要件には “グラフィック: Any with OpenGL 3.3 Support or better, Intel HD Graphics 4000 or better” と書かれていて、このままではOpenGLのバージョン要件を満たしていません。
VMwareってOpenGLサポートしてなかったっけ?
utmはともかく、VMwareはOpenGLサポートしていたような覚えがあるので確認してみました。
3D グラフィックスの高速化の有効化を読むと “Windows 7 以降を実行する仮想マシンでは、Fusion は DirectX 11 および Open GL 4.3 をサポートしています。ハードウェア バージョン 20 以降が必要” と書かれてて、動きそうに思えます。
ところが、VMware Fusion 13.0 リリース ノートでは、 “Fusion は、Intel Mac 上の Windows および Linux と Apple シリコン搭載 Mac 上の Linux arm64 仮想マシンで OpenGL 4.3 をサポート” と書かれていて、M1上のVMware上のWindowsでは、4.3は動かないように読めます。では、4.3より前の古いバージョンは動くのか?と探してみたのですが、ドキュメントを見つけることができませんでした。
対処方法
サポートしてないなら仕方ないなと諦めてWindows機で猫探しをしていたのですが、ふと思いついてDirectXをOpenGLにするラッパーを探してみると、大正解。Microsoft純正のOpenGL互換パックというものが存在していました。
Microsoft Storeから、OpenCL™ と OpenGL® の互換機能パック – Microsoft Store アプリを入れるとOpenGLバージョンが4.2に上がりました。
ゲームも無事に遊べました。 やったね! ちなみに、VMwareでもutmでも互換パックを入れれば動きました。
窓の杜の記事 “Microsoft、ARM環境で「OpenCL」「OpenGL」アプリを動作させる互換機能パックを公開によると、この互換パックは “「OpenCL」や「OpenGL」のハードウェアドライバーが既定でインストールされていない「Windows 10 on ARM」デバイスで「OpenCL」「OpenGL」アプリを動作させるためのもの” とのこと。なるほど、検索してもなかなか見つからないわけだ。
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