沖縄県へのワクチン配分数が少なかったのはなぜだろう?
誰か教えて?という記事です。私には何が原因なのかわかりません。
まず、厚労省の資料(新型コロナワクチンに関する自治体向け通知・事務連絡等|厚生労働省)から、沖縄県へのファイザーワクチンの配分数を抜き出し、全体のうち何%が沖縄に配分されたかを表にしてみました。
配送週 | クール | 全国供給数 | 希望数 | 配分数 | 配分率 | 累積供給数 | 累積配分数 | 累積配分率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4/5 | 1 | 100 | 2 | 2.00% | 100 | 2 | 2.00% | |
4/12 | 2 | 500 | 10 | 2.00% | 600 | 12 | 2.00% | |
4/12 | 3 | 500 | 10 | 2.00% | 1100 | 22 | 2.00% | |
4/26 | 4 | 5741 | 75 | 79 | 1.38% | 6841 | 101 | 1.48% |
5/10 | 5 | 16000 | 163 | 133 | 0.83% | 22841 | 234 | 1.02% |
5/24 | 6 | 16000 | 187 | 163 | 1.02% | 38841 | 397 | 1.02% |
6/7 | 7 | 13500 | 114 | 114 | 0.84% | 52341 | 511 | 0.98% |
6/21 | 8 | 16000 | 194 | 145 | 0.91% | 68341 | 656 | 0.96% |
7/5 | 9 | 11000 | 189 | 162 | 1.47% | 79341 | 818 | 1.03% |
7/19 | 10 | 10600 | 250 | 110 | 1.04% | 89941 | 928 | 1.03% |
8/2 | 11 | 10000 | 107 | 1.07% | 99941 | 1035 | 1.04% | |
8/16 | 12 | 10000 | 106 | 1.06% | 109941 | 1141 | 1.04% | |
8/30 | 13 | 9244 | 142 | 1.54% | 119185 | 1283 | 1.08% | |
9/13 | 14 | 10800 | 150 | 1.39% | 129985 | 1433 | 1.10% | |
9/27 | 15 | 11173 | 153 | 1.37% | 141158 | 1586 | 1.12% |
考察のための基礎データ
- 沖縄県の高齢者の全国比 0.91%
- 沖縄県の12歳以上人口の全国比 1.12%
- 沖縄県の12-64歳の人口全国比 1.21%
- 第1〜4クールは医療従事者向けの配分
- 第5〜8クールは高齢者向けの配分
- 第8クールでは接種率上位5件に多めに配分が行われており、他の県が割を食っている(都道府県別のワクチン配給数をグラフ化してみた | ず@沖縄)
- 第11クールについては市町村別の配分数が公開されている(他のクールは見当たらない)
- 第10-2クールから最後の第15クールまで大都市大規模接種にはファイザーワクチンも配られている(沖縄は対象外)
ファイザー製のワクチンは3週間の間隔で2回打つ必要があります。配給数が安定していれば見込みで1回目を多めに接種することも可能ですが、そうでない場合は入荷数の半分を2回目用に確保しておかなければなりません。配給はクール単位(2週間間隔)なのに接種間隔が3週間なのも運用を複雑にしています。
少し考察
ファイザーワクチンの第15クールまでの累積配分率は1.12%。これは沖縄県の12歳以上人口の全国比1.12%と一致します。国としてはファイザーワクチンを人口比で配ろうとしているのでしょう。
高齢者向けである5〜8クールは、概ね高齢者比率に見合った割合でワクチンが配分されました。
問題は第10〜第12クールに、若年人口の多い沖縄に対して十分なワクチンが供給されなかったことです。人口比から1.21%程度の配分が必要でしたが、実績は1.06%でした。第9クール分が多めだったのを計算に入れても18.3箱(2.2万回分)不足しています。
(2.2万回って少なく感じるかもしれませんが、沖縄コンベンションセンター会場の6/15~9/6までの接種回数は5.2万回です)
その埋め合わせのために第13クールから配分数が大幅に増えていますが、これが7月末〜8月に届いていれば間に合って助かった人もいただろうと思います。
ワクチン接種予約の取りやすさは、ワクチン配給数に左右されている
那覇市新型コロナワクチン接種状況【非公式】さんが、2021年8月5日 沖縄県広域ワクチン接種センターの予約状況を可視化しています。半日で8月全部の予約枠が埋まってしまいました。
拙い編集で恐縮ですが、沖縄県の大規模接種会場における予約受付状況を可視化してみました。
◆2021年8月5日 沖縄県広域ワクチン接種センター
宜野湾会場(沖縄コンベンションセンター)
予約可能な接種期間:8月16日~8月31日
予約の種類:1回目接種#那覇市 #沖縄県 #ワクチン接種 pic.twitter.com/P0odW4q84x— 那覇市新型コロナワクチン接種状況【非公式】 (@Covid19Naha) August 8, 2021
私が聞いた話でも、8月頭までは予約は比較的取りやすかったが、その後、急激に予約が取りにくくなったそうです。予約が取りやすくなったのは9月に入ってからです。
沖縄県へのワクチン配分が増えれば取りやすく、減れば取りにくくなっています。結局、国からのワクチン配給が接種の律速だったのだと考えます。
そしてレジの待ち行列や交通渋滞と一緒で、ある閾値を超えると急激に渋滞が悪化する現象が沖縄県のワクチン接種予約でも発生していたのかもしれません。
なぜ配分が少なかったのか?
第10-12クールのワクチン配分が少なかったのはなぜなのでしょうか? 判断材料が不足していて、私にはわかりません。どなたかご存知の方がいましたら教えていただけると幸いです。
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