マスクはどこに消えた?

2020/03/27感染症

ここのところ、どこに行ってもマスク売ってない。たまに見つけるとお一人様1つ限り。消毒用のアルコールも見つからない。飲む方はまだ大丈夫。

最近、槍玉に上がってるのが経産省のこのツイート(2020年2月12日)と、官房長官の発言(2020年2月12日発表)。

1月28日に厚生労働省と経済産業省から企業へ生産体制の強化を「強く要請」済みであり、24時間生産などの体制強化で1億枚以上の供給ができる見通しがあるとし、その時期が「来週以降」だと説明した。



「マスクを慌てて買い置きしなくても大丈夫」のはずなのに、全然たりないよね。なぜ?


そもそも日本のマスク生産枚数は何枚?

日本衛生材料工業連合会の統計情報によると、2018年度の生産数(輸入含む)が55.4億枚。そのうち国内生産数は11.1億、輸入が44.3億。国内生産数は10億枚前後で安定しており、輸入量が年々増えています。

家庭用途の42.8億枚を日本人口1.2億で割ると36枚/人。1年は52週ですので、全員がマスクを付けた場合は週に1枚以下の計算になります。乳幼児や外出しない方もいるので、一人当たり枚数はもっと多くなるとは思いますが、そもそも「週に1枚/人程度しか生産されていない」のです。

SARS-COV-2が流行る前はマスク付けない人もいましたし、花粉症などで多めに使う人も居ましたが、ならすと「週に1枚弱/人」です。

(2009年→2010年に激減しているのは、2009年春に発生した新型インフルエンザの影響で一時的に増加した需要が戻ったせいでしょう)


増産は追いつくのか?

外出制限などで使わない日もあるのですが、ざっくり1人1日0.5枚必要だとすると、1億人では1日5000万枚、月に15億枚必要になります。(多すぎるかも。計算見直し必要?)

インテージの調査※1によると1月下旬の売り上げが平年の8.9倍。買い溜めで増えてる分もあるとは思いますが、平年の数倍の需要が発生しています。

※1 さらに広がる新型肺炎の影響 需要急増の予防関連消費と冷え込むインバウンド消費 – Intage 知る Gallery


国内生産は現在月4億枚ぐらい。48億枚/年。これは平年の輸入枚数(44.3億)に近く、平年の需要(55.4億)に満たない量です。輸入が再開されていなければ、月6億になっても現在の需要を満たせません。

政府は13日、使い捨てマスクの増産のために設備投資をする企業向けの補助金を創設し、国内の供給量を月4億枚から、布製マスクも含め月6億~7億枚に増やす計画を打ち出した。


肝心の輸入は現在週に1000万枚程度。政府の見込み通り増えても月に1.2億(年間14.4億枚)で、平年の輸入量の1/3程度です。平時は中国以外からの輸入もありますが、今の時期に輸出できる余力のある国はほとんどないと思われます。

国内で流通するマスクのおよそ7割を中国からの輸入が占めていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で中国国内での生産や物流が滞ったため、一時大幅に減少しました。

その後、輸入は順次再開されていて、政府は現在週に1000万枚程度となっている中国からの輸入量を、来月には週に3000万枚程度まで増やしたいとしています。


まとめ

経産省の「毎週1億枚以上、お届けできるようになりました」は嘘ではありませんが、「マスクを慌てて買い置きしなくても大丈夫」ではありませんでした。計算すれば誰でもわかる。

現状は増産頑張ってるけど頑張っても平年程度の数量になる見込み。SARS-COV-2のせいで数倍〜10倍にも増えた需要は当分満たせないと思います。月に億単位で増やさないといけないのですが、収束後を考えるとそこまで投資できる企業は少ないでしょう(SARS後に倒産したマスクメーカーもあります)。国の投資が必要だと思います。


リンク

感染症

Posted by ず@沖縄