「中国の出生数が対前年比で32%の激減」との記事について
「中国の出生数が対前年比で32%の激減」との記事が出回ってるけど、全体のトーンが怪しいのでちょっと調べてみた。それによると「中国公安部戸政管理研究センター」による2020年の出生届数と「国家統計局」による2019年の新生児数を比べて1465万人から1003.5万人に急減しているとしている。しかし、これ、中国国内のニュースを読むとずいぶんニュアンスが違う。
2月8日,公安部户政管理研究中心发布《2020年全国姓名报告》。报告透露:截止到2020年12月31日,2020年出生并已经到公安机关进行户籍登记的新生儿共1003.5万,其中男孩529.0万,占52.7%,女孩474.5万,占47.3%。
与此相对的,《2019年全国姓名报告》透露,截至2019年12月31日,2019年出生并已经到公安机关进行户籍登记的新生儿共1179万。
根据国家统计局数据,2016年全年出生人口为1786万人,2017年为1723万人,2018年为1523万人。2020年1月17日,国家统计局公布2019年全年出生人口为1465万人。
表にしてみよう。
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | |
---|---|---|---|---|---|
户政管理研究中心 | 1179 | 1003.5 | |||
国家统计局 | 1786 | 1723 | 1523 | 1465 |
紹介記事の中に出生届数に関する情報は見つかりませんでした。
データが揃っている2019年分を比較すると、户政管理研究中心の数値は国家统计局の80%しかない(1179÷1465=0.805)。これと人口減少のトレンド(年率5-10%減)で今年の減少の大半は説明できそうだ。たしかに出生数は減っているが3割以上の減少ではなく、15%程度(1003.5÷1179=0.851)ではなかろうか。もっとも、15%でも大きな減少だとは思う。
出どころの違う数値を、意図的に混同したのが「出生数が対前年比で32%の激減」なのだろう。
そもそも公安部户政管理研究中心发布《2020年全国姓名报告》とは?
そもそもタイトルの「2020年全国姓名报告」の通り、姓名の動向についてのレポートであって、出生届についてはメインではないような。
例えば、《二〇二〇年全国姓名报告》发布_部门政务_中国政府网は
中国是世界上最早使用姓氏的国家,至今已有五千多年历史。中国姓氏庞杂繁多,据《中国姓氏大辞典》收录,从古至今各民族用汉字记录的姓氏多达2.4万个。这些姓氏在发展演变过程中,有的已消失于历史长河中,有的则经过世代传承延续下来,逐步形成目前在用的6000多个姓氏。
(中略)
截止到2020年12月31日,2020年出生并已经到公安机关进行户籍登记的新生儿共1003.5万,其中男孩529.0万,占52.7%,女孩474.5万,占47.3%。2020年“百家姓”中新生儿登记姓氏最多的是“李”,共72.6万人,最少的是“顾”,仅1.7万人。(表2、表3)
以下、名前の順位がずらずらと並んでいる。明治安田生命の名前ランキングのような情報に見える。
中国ではどう受け止められているのだろうか? 誰か教えて。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません