新聞と読者の距離感
私は時々福島民友新聞社のみんゆうNetやNHK福島放送局のはまなかあいづオンラインを見るようにしている。地元からの報道には大手経由では得られない情報があると思うし、実際そうだ。
(地元ニュースの大半を原発事故関連で占拠されているのも事故被害の1つだよなあ。事故が無ければ報道したいことがもっとあるはず。沖縄の基地報道も同じ。)
大手と地方と地域と
同じ記事でも大手全国紙が掲載するのと、地方紙やもっとちいさな地域メディアが掲載するので意味が違うのだと思う。小さなメディアであれば「共感」できることが、大手のメディアであるが故に「炎上の材料」になることもある。
Webメディアと紙媒体の差もある。うちで購読している地元二紙の場合、紙面に掲載している情報でも Webには掲載しなかったり・一部伏せて掲載されていることがある。これも地元紙ならではの配慮だろう。このような配慮にも功罪はあるだろうが、私はおおむね良いことだと評価している。
このような前提を抜きに、全国紙が地方紙・地域紙と同じことをやろうとしたら「炎上」するだろうと思う。
地域はどこまで?
「Harumichi YAMADA: 2009: 佐賀県唐津市における地域紙興亡略史」にはこう書かれている。
山田(1985)は、(中略)特に、全国紙の配布構成比がおよそ50%以上、県都からの道路距離が100km以上、人口5万人以上の都市で、「一般に安定した高普及率の日刊地域紙が成立する」こと、また、全国紙の配布構成比がおよそ30%以上で新聞全体の世帯普及率が95%以上、県都からの道路距離が30km以上、人口5万人以上の都市には、「日刊地域紙が成立する可能性がある」ものの不利な条件を抱えた「不安定発行地」となることを示した(pp107-108)。
地域の情報を地域の立場で報道できるのは どう大きく見積もっても 100Km以内のメディアなのかもしれない。自称全国紙が東京メディアになってしまうのも いたし方ないのかもしれない。
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