県内2紙の体罰報道からわかること

2013/05/21メディア, 新聞

20130521-taibatu-1 うちでは琉球新報と沖縄タイムスの2紙を併読している。読み比べてみると1紙だけではわからないことが分かったり、力を入れている部分の差が分かったりして面白い。
(そのために併読しているわけでもないのだけど)

今日、面白いと思ったのは沖縄県教育庁が21日に発表した県内体罰調査の結果だ。


見出しの件数の差はどこから来たのだろうか?

見出しを見ただけで違いがわかる。新報は163件、タイムスは153件だ。10件違う。

新聞を長年読み比べていると、これは情報源にある2つのデータを合計したかしないかの差だろうと推測できるようになる。紙面は限られているので細かく情報を書くわけにもいかない。どこを細かくしてどこを纏めるかが腕の見せ所だ。

幸い2紙ともWebにも記事を出しているので、購読していない人でも違いを確認できる。

違いは私立中学校のデータ

タイムスの記事にはさりげなく「同日、私立小中高校の体罰調査も発表され、中学校で10件あった」とある。 両紙の内訳を比較すると、新報側の件数が素手殴る9件・蹴る1件だけ多い。県内私立中学校はこれだけの体罰が報告されていたとわかる。

同じように体罰を知ったきっかけも差があり、これも私立中学校に起因すると思われる。

その他にも新報側の記事には調査対象人数や体罰の場面が含まれ、タイムス側には1次調査での件数の全国順位が記載されている。両紙の情報を併せることでより細かい情報を知ることができるし、どこを重視したかもわかる。

TV報道を併用するとさらに情報が増える

TVでは昨日から今日にかけて報道されている。

NHKの報道では「公立では、小学校で75件、中学校で71件、高校で7件、私立では、中学校で10件、あわせて163件」。これは新聞にはない情報だ。

県教育庁は元データを公表していないが、報道だけでもいろいろなことがわかる。面白いものだ。
(県教育庁には報道資料を公開して欲しいけど、難しいのかなあ?)

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Posted by ず@沖縄