てだこ浦西駅には期待しているんだけど、当面は徒歩・バスの人には不便な駅になるだろう

2019/09/24沖縄の公共交通

ゆいレールの延長区間開業が2019年10月1日に迫っているのですが、付帯設備の完成が間に合わないという記事が新聞に掲載されていました。那覇バスターミナルも開業時には一部工事が間に合っていなくて不便だったのですが、ゆいレールてだこ浦西駅は交通広場すらいまだに工事中という惨状。状況を知りたかったので、近くに行く用事のついでに見てきました(写真は9月22日午後撮影)。


てだこ浦西駅は交通の要所にある

沖縄本島は南北に細長い島なので、道路・バス路線は南北に並行するように走っています。西から国道58号線・330号線・高速道路・329号線。路線バスも那覇中心部からこれらの道路を経て中部・北部に行くのには便利なのですが、これらの道路を横切って東西に渡る路線が少なく、移動が不便な地域も多々あります。

ゆいレールてだこ浦西駅は高速道路のすぐそばにあり、330にも近く、宜野湾南風原線・浦添西原線も走っている交通の要所にあります。路線バスとうまく併用できれば移動が楽になるかも、と思っていました。

てだこ浦西駅周辺完成予想パース – 沖縄都市モノレール株式会社


超不便な幸地バス停

雲行きがおかしくなったのは幸地インターチェンジの供用開始が遅れたあたりからでしょうか。「盛り土の一部を橋梁に変更したことで18年度の完成予定が24年度に延び」※1、高速からのアクセスは西原IC経由となりました。駅前広場に乗り入れるはずだった高速バスは超不便な幸地バス停を継続利用するしかなく、高速からの乗り換えは実用上お勧めできない状態のままです。

※1 ゆいレール駅周辺の整備に遅れ 延伸開業に間に合わず 道路混雑の懸念も | 沖縄タイムス(2019年6月20日 05:30)

高速幸地バス停からは坂道を登って県道38号浦添西原線まで登り、さらに坂を降って駅に行く必要があります。県道38号の下を通してくれれば少しは楽なのですが。

(幸地バス停から大通りまでの高低差は5mもある。狭い坂道を5mほど登る)



(坂道の下から撮影。観光客が荷物抱えてこの坂を登るのはかなり厳しい)


駅前広場は間に合うの?

高速道路はともかく、駅前広場すら絶賛工事中です。唯一間に合いそうなパークアンドライド駐車場もエレベーター1基は工事中で片肺運転になる見込み。

(琉球新報掲載の9月11日の写真よりは進んではいるのだが……)




周辺道路も間に合わない

241号線への接続道路である前田浦西線も2021年春開通予定とのことなので、当面は狭い旧道を使うしかなさそう。最寄りの路線バス停である前田入口・西原入口からもかなり歩かされそうです。

(旧道の一つ。ガソリンスタンドの向こう側に駐車場、さらにその先に駅があります)


浦添スマートシティエネルギーセンターのそばの道路は工事中。開業後は徒歩なら使えるようになるのだろうか?

追記: 一応使えるようになったそうです。前田浦西線の暫定道路供用開始のお知らせ | 浦添市。ちなみに浦添スマートシティエネルギーセンターはコジェネの施設らしい(沖縄にスマートシティを開発、コージェネや再エネでCO2を20%以上削減 (1/2) – スマートジャパン)。


あるいはパークアンドライド駐車場を突っ切って歩くか。あまり駐車場を歩きたいとは思わないのですが、たぶんこれが一番近道。


当初予定の春〜夏開業だとどうなってたんでしょうね。


徒歩やバスからの乗り換えが考慮されていないよね

パークアンドライド駐車場など自動車とモノレールの乗り換えは考慮されているのですが、路線バス・徒歩からの乗り換えは考慮外な感じがします。毎度のことですけど。

公共交通が使われない原因の一つには自動車優先の街づくりがあるのですが、てだこ浦西駅の周辺整備にもそれが顕現しているように感じられました。

(工事現場近くでは山羊が飼われていました。浦添すごい)


沖縄の公共交通

Posted by ず@沖縄