台風の影響で漏電遮断器(ブレーカー)が落ちる

2016/10/06台風

台風接近の深夜、窓の外が光ったと思ったらいきなり停電した。隣近所の街灯は点いているので、我が家だけの問題のようだ。

三年前の台風時もブレーカー故障があったので、同じ手順で調べてみたが原因不明※1

※1 漏電遮断器(ブレーカー)故障の原因は


目次

理解できない挙動

うちの電気配線は概ね下図の構成になっている。歴史的な事情で親ブレーカーが2つになっている。

20161006-circuit-1

この状態で各部屋の子ブレーカーを全部ONにして、主ブレーカーを右からONにすると、全部ONになって通電すべきところでブレーカー1か2が落ちる。
どこかが漏電・短絡しているときに起こりそうな動作だ。しかし……

子供を全OFFにして、主を両方ともONにする。ここで子供を順にONにしていくと主のどちらかが落ちる。子供のどこかの漏電にみえる。

しかし、当該子ブレーカーをOFFにして別の子供をONにしてもブレーカーが落ちる。どうやら電気をある程度以上使っているコンセントのブレーカーをONにすると親ブレーカーが落ちるようだ。

単純な漏電・短絡ではなさそうだ。親が2つあって、どちらが落ちるかもランダムに見える。親ブレーカーの故障でもなさそう。

沖縄電力を呼ぶ

こちらの問題ではなさそうなので、沖縄電力コールセンターに電話して担当に来てもらう。

電圧チェック・漏電チェック等を済ませても原因不明。ブレーカー故障じゃないの?ということで、我が家のかかりつけ電気工事会社に来てもらうことになった。
(台風後ということもあって担当の方は別作業へ)

電気工事屋さんを呼ぶ

停電のたびにお世話になっている工事屋さんに今回もお世話になることに。

調査の結果、漏電の可能性のある配線はあるけどブレーカーが落ちるほどではないとのこと。念のためブレーカーを予備機に入れ替えても同じ現象。

電力引き込み線が怪しいらしい。接触不良 or 絶縁不良があって、中性線欠相保護が働いてブレーカーが落ちているようだ。この機能が働かないと「100V用機器に100V以上の電圧がかかり、機器を損傷することがある」※2らしい。電圧測定では100Vがちゃんと来てるように見えるが、実際に電気を使うと絶縁不良のためにショートするのだろうと。

工事屋さんから再度沖縄電力コールセンターに電話していただく。私が電話するよりも専門家が説明した方が早い。

※2 事務局からのお知らせ | 最新情報 | 公益社団法人 日本電気技術者協会

中性線欠相とは

単相3線式の図解。通常は100Vまたは200Vが利用できる。

20161006-circuit-4

中性線がなんらの理由で欠落すると、100V機器側に100V以上の電圧がかかる可能性がある。
(200Vが負荷で分圧されるので、消費電力が少ない機器に高圧がかかることになる)

20161006-circuit-5

再度沖縄電力担当に来ていただく

再度、別の担当の方が来訪。前例通りブレーカーの漏電チェックして異常なし。電気屋さんの言葉を借りて、中性線欠相保護が働いているようなので引き込み線を見てもらうように依頼。夜中に見えた光の話も。

屋上の引き込み部分を見ていただきながらブレーカーONにすると上から「バスッ」という音。ショートしたようだ。
夜中に見えた光の正体はショート時に発生していたものらしい。

20161006-circuit-3

屋内への引き込み線が暴風で擦れて劣化していたようだ。台風後の土砂降りのなか修理していただいた。感謝。

無事に電気が使えるようになり「でんきぬ ちかれー むる ニッポンやさ」。

停電すると何か壊れる

我が家も築40年近くになるのであちこちボロがでてる。電気系統も数年に一度は修理する羽目になっている。今回はブレーカーが働いたので大事には至らなかったけど、今後は要注意。

復電後に確認すると、NFSサーバーとして使っていたLANDISK※3が死亡していた。電源が入らない。中性線欠相で死んだのか電源断の影響なのか。
記事にも書いたように「余り物の LANDISK なので寿命が心配だし、壊れた場合には同一製品は再入手困難」なのだよなあ。困った。

※3 Raspberry Pi を Network boot (with LANDISK NFS)
住宅用分電盤のトラブルに注意!-電気の安全調査の実態も含めて-(発表情報)_国民生活センター

台風

Posted by ず@沖縄