路線バスの需要について(ふくちゃん号、OTS、ぴらつか音楽祭2018)
2018年3月末は沖縄のバス需要・路線の維持を考える上で、興味深い記事・情報がいくつかあったので、メモしておきます。
福祉バス・ふくちゃん号の運行停止
那覇市が運行しているふくちゃん号が「公募、入札の結果、バス運行事業者の辞退が相次ぎ、受託事業者の決定が出来ない状態」になり、運行再開が「5月以降となる見通し」だそうです※1。
3月14日の琉球新報5面には路線バス会社が「バス人手不足」「運転手25%減」との記事もあり、ふくちゃん号の運行停止も低賃金による運転手不足の影響でしょうか。公募書類※2を見ても具体的な金額等はわかりませんでした。去年の落札情報消さないで欲しい……
ふくちゃん号は「2台の福祉バスで、年間25,000人余りの利用者」がある※3とのことですので、1ヶ月停止で2000人程度に影響が出そうです。
- ※1 福祉バス・ふくちゃん号の運行停止について(通知) | 那覇市 Naha City
- ※2 平成30年度那覇市福祉バス運行事業委託について | 那覇市 Naha City
- ※3 那覇市福祉バス運行事業関連有料広告の募集について | 那覇市 Naha City
なお、ふくちゃん号は路線バスがあまり通らないところを通っていて、普通の人でも便利に使えそうな路線だと思います。60歳以上しか利用できないとのことで、残念ながら私はまだ乗れません。
OTS、那覇空港─豊崎で路線バス運行
OTSが自社のレンタカー乗り場と那覇空港を結ぶ路線バスを運行するとのこと。沖縄タイムス記事では「同区間には路線バスがないため、観光客だけでなく県民の乗車もあった」となっているが、95番の空港あしびなー線があったはず。あしびなー線は国際線ターミナルを通らないから、そう書いたのかな?
この路線は去年の夏に実証実験※4,5が行われています。そこで需要があると見込まれたのでしょうか。いずれにしても、路線が増えるのは歓迎です。
ぴらつか音楽祭2018 コザ編
コザのプラザハウスで行われる「ぴらつか音楽祭」にて那覇向け帰宅用のバスをチャーターするとのこと。路線バスは22時半ごろが終バスなので、「終演まで安心してご覧いただ」くためにバスをチャーターしたそうです。素晴らしい!
1997-1998年には深夜バスもあったのだが、これも1年ちょっとで頓挫。深夜帰宅のためのバス需要はあるはずなのだが、むしろ最終バスは繰り上げ傾向なんだよね。
「ぴらつか音楽祭」のようにイベントと合わせる形でのバス運行が当たり前になって、深夜バスも復活してほしいものです。
考察
OTSの路線バスのように、需要さえあればバス路線はできるはずなのだけど、潜在的な需要が実需に転化するまで待ちきれなくて挫折している例が多いんだよね。
昔あった「真和志みぐい」や「ゆいゆい号」も無くなってしまったし。実証実験は予算の関係上?3ヶ月ぐらいで打ち切られるため、存在を知った頃には終了していることも多い。「真和志みぐい」が通っていた「与儀タンク跡通り」を「ふくちゃん号」が通っていることから考えると、こちらも需要はあるはずなんだが。一般の利用者が便利に乗れる路線を維持して、福祉でも使うのがいいと思う。
(小禄のように市外線で便利になっている地域もあるので、那覇市というくくりで考えるのがまずいのかもしれない。要検証)。
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