まちのたね通信の写真(書店店頭)の撮影時期は?

2014/05/12沖縄の昔の写真, 雑誌

那覇まちのたね通信を見ていたら、以下の写真が気になった。書店で、右側に隣の店との境に小径があるっぽい。まるで昔の私のように、店頭で立ち読みをしている小僧がいる。

撮影日時:不明 / 所有者:那覇市歴史博物館
那覇市歴史資料室収集写真/戦後
本屋の店先で漫画の立ち読みする少年達 店頭に並ぶ雑誌は3月号
配信元:那覇まちのたね通信
事業主体:NPO法人ちゅらしまフォトミュージアム・地域情報エージェント株式会社

注釈では撮影時期不明になっているが、雑誌の表紙が手がかりになりそうなのでちょっと調べてみた。

撮影時期は?

結論から言えば、並んでいるのは1966年3月号だと思われる。3月号が並んでおり2・4月号は無さそうなので 時期は2月〜3月上旬ぐらいか。
当時のことはわからないが、復帰後も月刊誌は1週間から10日は遅れるのが常だったので3月の方がありそうか(冬場なので台風は考えなくていいだろう)。

以下、検証。

美しい十代 3月号

平積みに並べられた本を拡大して調べると「美しい十代 3月号」がある。この名前で古本屋を検索すると……ありました。
下記サイトには表紙もあり、登場人物・レイアウトともに “1966/3 VOL.8 NO.3 学習研究社 『 美しい十代 』” と一致する。

この雑誌、みつはしちかこの「小さな恋の物語」が連載されていたらしい。大人気だったよね。(くだん書房

Wikipedia:美しい十代では「学習研究社が1959年から1968年まで発行していた」、CiNii 雑誌 – 美しい十代 では「1巻1号 (1959)-9巻3号 (昭42.3)」と記載されており、いずれにせよ短命な雑誌だったようだ。短命かつ人気雑誌はプレミアがついたりするけど、この雑誌もそうなのだろうか。

(どうでもいいけど、検索してたら「美しい幼女」という雑誌もあったらしい。すごいな……)

ミセス

美しい十代の斜め左下。写真では真下の新電気の下に「ス」の文字が見える。ミセスVOL.2 古雑誌&古本Re-Make/Re-Model の“1966/3 NO.54”の表紙とは矛盾しない。

??自身

ミセスの下に 「??自身 3」と読めそうな雑誌がある。女性自身で調べてみたが表紙が一致しない(その他女性誌&女性ファッションVol.6 古雑誌&古本Re-Make/Re-Model)。Wikipedia:女性自身では週刊誌となっているので、この点も合わない。

別冊女性自身、女性自身DELUX では、それらしき表紙は見つけきれなかった。

女学生の友

立ち読み小僧が手をついているところにある雑誌を「女学生の友 1966年」で検索すると、同じ表紙の画像が見つかる。しかし、売れてしまったオークションの画像らしく、詳細はわからなかった。

りぼん

写真が斜めになっていてわかりづらいけど、くだん書房の1966年3月号とは矛盾しない。

海技と受験

女学生の友の2つ左にある雑誌。「海技と受験 ??コース」と読める。「CiNii 雑誌 – 海技と受験」には機関長コース(1964-1987.12)、船長コース(1964-1987.2)の2誌があり、文字数からすると船長コースか。

小説倶楽部

山岡荘八 太閤記 と書かれている。「国立国会図書館デジタルコレクション – 検索結果」によると 1960/11 – 1968/12 の連載。

マドモアゼル

CiNii 雑誌 – マドモアゼルによると、「小学館, 1960.1-」「9巻3号(昭43.3)以後休刊」。1968.3が最後。

結論など

並んでいる雑誌は1966年3月号と考えられ、矛盾もない。

女性誌は表紙デザインが個性的なのと、古書として残りやすい本があったのが幸いしました。男性誌は代わり映えがしない上に読み捨てられやすいからなあ。

なお、同じ時期に撮影されたと思われる下記写真は、1966年3月の文字が見えますね。こちらを先に調べればよかった。

撮影日時:不明 / 所有者:那覇市歴史博物
那覇市歴史資料室収集写真/戦後
本屋店先で立ち読みする少年達
配信元:那覇まちのたね通信
事業主体:NPO法人ちゅらしまフォトミュージアム・地域情報エージェント株式会社