電子書籍アプリを出版社別に出すのは止めて欲しい
この1週間だけでも、3つの電子書籍配信アプリがリリースされている。電子書籍ビジネスまっさかり、なのだろうか。
- 溪谷社、iPhone/iPad用電子書店アプリ「Yamakei Store」提供開始(2010/11/30)
- 学研、iPhone/iPad向け電子書店アプリ「学研電子ストア」正式公開(2010/12/01)
- 角川グループの電子書籍配信サービス「BOOK☆WALKER」が正式スタート(2010/12/03)
いまの電子書籍を買う気がしないのは、紙に比べて値段が変わらないのもそうだけど、アプリがばらばらで読む人のことを考えていないことも理由の一つだ。電子書籍なら1000冊でも持って歩ける、なんて言うけど、実際問題1000冊もあったら、どの出版社のアプリに含まれてるか探し出して読むだけでも一苦労。横断検索どころか、大抵のアプリはろくな検索機能もない。1000冊ぐらいなら、書棚に並べた方がまだ検索しやすいと思う。OS標準の検索機能でタイトルだけでも検索できるようにならんもんか。
ちなみに現状は出版社別だけじゃなくて著者別アプリ(手塚治虫マガジン)やらジャンル別(雑誌のFujisan)やらなんやらで本当にカオス。これに個別アプリになってる書籍まであるんだから、まったく手に負えない。
あと、今の独自アプリを将来にわたって維持してくれるかどうかも疑問なんだよな。iOSのバージョンアップで動かなくなるアプリがでてくるんだから。「今の個別アプリを買っても、将来業界標準ができたら、買いなおさなくてもそちらで読めます」って約束してくれるならいいんだけど。iBooksかi文庫HDあたりでもいい。
とはいえ、電子書籍には期待してる。たとえば、電子図書館アプリみたいなのが欲しい。もよりの図書館から借りて、読んで、返すモデル。無償とまでは言わなくても、相応に安い価格なら手元に残らなくても使うけどなあ。で映画を借りるのが受け入れられてるんだから、いけるような気がする。「大日本印刷 CHIグループ 電子図書館の構築支援サービスを開始」は、今、どうなってるんだろう。
追記: これいいね。まったく同感。「(2) 今ある「電子マンガ」の問題点」。
ディスカッション
コメント一覧
まっことその通り!
私も青空文庫の無料版のみで我慢してます。
全く同感です。個人的には Kindle Store に期待しているのですが、そういうプラットフォームがある程度まとまるにはまだ時間がかかるのだろうと考えています (数年後ぐらいに状況が変わっている事を期待しています)。
当分は自炊した PDF を i文庫 HD で読んでいる日々です。Kindle アプリの使い勝手が良いのがまたなんとも..。
同感!