BASICMASTER Jr.(MB-6885) のグラフィック回路については下記記事で解説した。
記事で説明したように、Jr.は L1/L2/L2IIの文字表示ハードウェアを上手に使い回して、最低限のハードウェア追加で256×192のグラフィック表示を行っている。
よく考えられた回路であり 追加ICは非常に少ない。ハードウェアに詳しい人なら既存の機種を改造できるかも?と思ったはずだ。
L1/L2/L2IIにグラフィック回路を追加
I/O 1982年3月号に「ベーシックマスターJr.全回路図集」が掲載された数ヶ月後の BMUG会報 No.7 JULY 1982 に、「MB-6880/81をJrコンパチグラフィックにする」という記事が掲載された。
この記事には最低限の追加部分だけが記載されており「これだけではわからない人は改造しないでください」との注記がある。
その後、BMUG会報 1983年5月号P.3-10に「L2,L2IIをJrコンパチグラフィックにする(ハード編)」が掲載された。追加ハードウェアの解説、ICのピンレイアウトまで載った力作である。雑誌に載っていてもおかしくないレベル。
改造用の追加ICは、74LS283、74LS257x4など9個。いまさら改造しようという人もいないだろうから、詳細は省略する。
改造版MB-6881
私はハードウェアは詳しくないので、友人に頼んで改造してもらった。ユニバーサル基盤が追加回路。メインボードのICの足から回路をひっぱりだしている。

なにぶん古い個体であり、電源ONに耐えられるかわからないので、動作確認はしないことにした。普段使いは Jr. 使えばいい。Jrなら万一壊れてもオークションでまだ手に入る。
MB-6881(L2II)写真
BREAKキーが取れてます。キースイッチも折れている。

L2IIまでは オーディオ出力端子があります。

基盤には(当然ながら)日立製のTTLが並んでいます。

CPUは富士通のMB8861Nに置き換えてあります。8038は1980年製かな?

電源とビデオモジュレーター。すっかり錆びています。沖縄は湿度高いから パソコンの保存には不向き。

出荷時のDRAMは日立のHM4716A-3(右側)。左側はあとから追加した富士通MB8116E。これも1980年製っぽい。日本の半導体産業がイケイケになる直前の16KB DRAMです。
当時の富士通製DRAMは安く、FM-8/7が売れる原動力だったんだよなあ。

MB-6881型番の謎
私のMB-6881は型番がY9Lの000200番台。ヤフオクなどで見かけるMB-6881はY0A〜Y0Jなんだよな。
Y9型番はMB-6880L2のはず。こちらはY9B〜Y9Dが観測されている。
思うに MB-6881の初期版は、MB-6880L2のケースだけを換装して 出荷されたのではなかろうか? ハードウェアは 良く言えば互換(悪く言えば何も追加されてない手抜き)であり、違うのはガワとマニュアルだけだったし。
電脳伝説さんのMB-6880L2の基盤写真(マザーボード図鑑)と比べると細かいところが違うので、リビジョン違いはありそう。
(私のMB-6881では左上のROMまわりが整理され、ヒューズが追加されている)

資料
- インターフェース1980年2月号 「ベーシックマスター拡張・汎用ラボオート装置の制作」 pp.61-88 (レベルIIの一部回路図)
- インターフェース1980年6月号 「ベーシックマスター用高解像度カラーグラフィック装置の制作」 pp.122-134
- インターフェース1981年5月号 「ベーシックマスター・レベルIIの回路図解剖」 pp.165-177 (MB6881の全回路図)
- I/O 1982年3月号 「ベーシックマスターJr.全回路図集」pp.198,291-299
- I/O 1982年4月号 「Jr.カラーアダプタ[全回路図公開]/アセンブラ」 pp.304-306
- I/O 1982年5月号 pp.337-347 「Jr.カラーアダプタ・グラフィック・ユーティリティ」
- ベーシックマスター活用研究 : Level 3,Jr – 国立国会図書館デジタルコレクションpp.95-
- テクノポリス 1982年10月号記事「ゲームのためのマシン語講座」pp.145-150
- BMUG会報 1982年7月号P.10
- BMUG会報 1983年5月号P.3
- BMUG会報 1983年6月号P.11(IC33を74LS153→74153に変更することで安定する)
- BMUG会報 1984年12月号 P.4 (裏RAM)
- (1) Xユーザーの電脳伝説さん: 「当垢は電子工作に進展がないとき資料写真を公開してお茶を濁します。こちら日立ベーシックマスターレベル2のマザボ。CPUはHD46800ですがファミリーのICはひとつもなく、周辺回路はTTLで構成されています。 https://t.co/WoUe9HQNcv」 / X
- (1) Xユーザーの後藤 浩昭 / GORRYさん: 「MB-6881(ベーシックマスターL2Ⅱ)。キーボードが動作していないのでレP倉庫から出して開けてみたものの、見た目は以上なし。I/O部のICの故障かな…だとしたら回路図も持ってこないとダメだ…(苦笑 https://t.co/KlTBziHwEN」 / X
- (1) XユーザーのレトロPCの置場に困る少女さん: 「MB-6881の開け方は独特! 中にはエレガントなチップが鎮座していらっしゃいます…って、スピーカーが木の板に付いてる!! こんなに堂々と木材が入ってるパソコンが他にあるだろうか…どうだろ…#MB6881 https://t.co/I1ErxxadNa」 / X
- (1) Xユーザーのyanatakaさん: 「ACアダプタの無いHITACHI MB-6881を手に入れた。 電源コネクタに何Vを供給すればよいのか、中を開けてみたら電源安定化回路とはコネクタで繋がっている。 これを外して直接5V、12V、-5Vを供給してやれば良さそう。 LKIT-16用の電源を繋いだら動いてくれた。 キーボードも問題なし。 https://t.co/YfgCxZD0yP」 / X
- (1) XユーザーのレトロPCの置場に困る少女さん: 「MB-6880-8を開ける…整然と並ぶチップたちに時代を感じるね。 #MB6880 https://t.co/fsCjjAGQdX」 / X

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