日経コンピュータ「オフコンの憂鬱」記事の写真について

日経コンピュータの記事「オフコンの憂鬱 – 撤退か継続か、判断分かれるオフコンベンダー:ITpro」に掲載されている写真が気になったのでメモ。

写真の注釈にはK-10と書かれているのだが

上記記事の写真には『富士通の「FACOM K-10」。1984年出荷で、富士通が初めてオフコン市場のトップに立ったころの機種という』との注釈が付いている。K-10はデスクトップPCぐらいの大きさのオフコンだったと記憶している。しかし、写真右に写っているコンソールはK-10には見えない。K-150のように見える。左側のデスクサイド筐体はK-690かな?

下記ページにあるK-10の写真とは異なるし、当時を知っている複数の方も「K-10ではなくてK-150」と言っていた。

K-150とは

1988年発表の富士通のオフコン。

下記脚注集4には「富士通が開発コード名AWSとして、開発していたコンピュータ」「新たに画期的なコンピュータを開発中と言うことで、長らく業界を騒がせました」と書かれている。

1987年1月にSONYがNEWSを発表していて、富士通も680×0機を出すということで期待されてたんだよね。かのΣプロジェクトも1985年からスタートしていて、UNIXが夢のOSだった時代。

オフコンなのにUNIX系OS(SX/G)が動いていて、面白いシステムでした。UNIXなので文字コードはASCII+EUCなのですが、なぜかEBCDIC+JEF拡張を使わされたり。

K-150と同じハードウェアでエンジニアリング向けにG-150が出ていました。

上位機種のG-250(EWSだっけ?)は32bitアーキテクチャの独自CPU。ぐぐっても詳細がでてこない。LKIT-16/FACOM-9450の末裔のMN16xx系だったかなあ? TRON CHIP (Gmicro/300)はさらに後の年なので。

その後、富士通はSun互換路線に転換し(DS/90とか)、Gシリーズは消えていきました。

元写真が富士通のサイトにある

日経コンピュータに掲載されている写真と同じ写真が富士通のサイトにある。こちらには「FACOM Kシリーズ(1984年)」と書かれている。
たぶんこれ、Kシリーズの代表的な機種の写真に Kシリーズが始まった1984年を注記として付けたのだと思う。

(「FACOM K-10-コンピュータ博物館」では「1984年5月にFACOM Kシリーズを構成する機種として発表された」、「FACOM Kシリーズ (K-200シリーズ, K-200シリーズRモデル)-コンピュータ博物館」には「同社のオフィスコンピュータFACOM システム80と小型コンピュータFACOM Vシリーズ(V-830 STREAM,V-830,V-850,V-870)の統合を図ったシリーズ」と書かれている)

結論

「FACOM Kシリーズ(1984年)」の注記から「1984年に発売されていたのはK-10」→「写っているのはK-10」と推測されて、日経コンピュータの「富士通の「FACOM K-10」。1984年出荷」という注釈になったのではないかと思う。実際に写っているのはK-150とK-690?と思われる。

追記

さきほど確認したら写真と解説が変更されていました。現在は正しい解説と写真になっています。細かいことを言えばK-600という機種はなくてK-600シリーズですね。写真は最上位機種だと思う。

左は富士通の「FACOM K-10」。1984年出荷で、富士通が初めてオフコン市場のトップに立ったころの機種という。右は1988年出荷の「K-600」。CPUがマルチプロセッサになり、飛躍的に性能を向上させた機種