那覇〜コザ間急行バス実証実験開始(2016年10月3日から)

2016/09/27急行バス, 沖縄のバス

那覇〜コザ間急行バス実証実験(2016年秋から) にて考察した急行バスの話の続き。2016年9月26日の琉球新報朝刊に実証実験開始の広告が掲載されていました。

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(琉球新報2016年9月26日掲載の広告)



実験期間

2016年10月3日〜2017年3月31日まで。平日のみ運行。沖縄市コザから那覇バスターミナルの区間を約10分短縮するそうです。

急行路線と停車バス停

ややこしいことにバス会社ごとに路線番号が振られていてコザ以北の経路も異なります。基本的には各社の既存の路線を急行化した路線のようです。

那覇〜コザまでは各社共通

停車バス停は那覇バスターミナル・県庁北口・農林中金前・若松入口・泊高橋・上之屋・城間・宇地泊・伊佐・普天間・比嘉西原・山里・コザ。各社共通です。

コザ以北は琉球バス23番は具志川バスターミナルまで急行運行(美里入口・赤道十字路・中部病院前・平良川・安慶名・うるま市役所前・具志川バスターミナル)。
沖縄バス777番は屋慶名バスターミナルまで各停運行。東陽バス331番は泡瀬営業所まで各停運行。

琉球バス23番は既存路線(具志川線)に急行を設けたもの、沖縄バス777番は27番屋慶名線の急行化、東陽バス331番は31番泡瀬西線の急行化のようです。
路線番号と急行の関係が各社違っていて、これもわかりにくい。723/727/731のようにできなかったのでしょうか。

具志川線は特急・急行を併設

琉球バス23番具志川線には既に特急が設定されていて、それとは停車バス停が違うのも混乱を招きそう。

特急停留所は那覇バスターミナル・県庁北口・農林中金前・若松入口・泊高橋・上之屋・第二城間・宇地泊・伊佐・新城・普天間・山里・中之町・胡屋・コザ・美里入口・赤道十字路・中部病院前・安慶名・うるま市役所前・具志川バスターミナル。急行よりも特急の方が停車バス停が多い。

以前の案との相違

以前の案では、那覇バスターミナル・県庁北口・農林中金前・若松入口・泊高橋・上之屋・安謝橋・第二城間・宇地泊・伊佐・普天間・山里・胡屋・コザ停車でした。バス停が微妙に変更されています。
胡屋が抜けて比嘉西原(イオンライカム近く)が入っているのが商業地の移動を示していて印象的です。山里の次がコザになっていて、旧繁華街のバス停はばっさり省略されています。

中部は車社会だから、比嘉西原で下車してライカムで買い物しながら迎えを待つ需要に対応しているのかもしれません。

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(バス停からライカムは沖縄県民的には遠い)


沖縄市のリニアバスターミナル化は?

以前の案では沖縄市胡屋〜コザ間をバス乗り換えの拠点化するリニアバスターミナル化構想がありました。今回の急行実証実験ではこの構想は採用されていないようです。
この区間は30メートルほどの高低差があるので、途中にバス停を置きたくなる気持ちはよくわかります。前回記事を書いたあとで歩いてみて実感しました。

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運行時刻は?

広告には「急行バスの詳細はバスなび沖縄から」と書かれているのですが、広告掲載日にサイトに行っても情報はありませんでした。
沖縄のバスを象徴しているというか、なんというか……

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東陽バスのサイトには案内・時刻表があり、琉球バスは時刻表が掲載されていました。沖縄バスは9/26時点ではWeb・facebookでは情報を探せませんでした。
(バス停にはポスターが貼られているとのTwitter情報あり)

この度、平成28年10月3日(月)より、国道58号線を運行する路線バスの定時速達性を高めるため、系統番号331番・急行バス(久茂地経由)線を実証実験運行いたしますのでご利用くださいますようお知らせいたします。
乗降できるバス停留所を"限定"して運行いたしますので、お乗り間違えのございませんようご注意ください。

※既存の系統番号31番・泡瀬西線については通常通り運行いたします。

追記:9/28に沖縄バスサイトに情報が追加されました (【お知らせ】777番急行バス(屋慶名)線新設に伴う下記路線運行回数・運行時刻変更について | 沖縄バス株式会社)。「時刻表については現在作成中の為、作成次第掲載いたします」とのことです。

急行の効果

現在、朝6本の特急が設定されている琉球バス23番具志川線が参考になると思います。
コザ07:21発の特急が那覇BT08:30着(所要時間69分)。少し早い07:14発の普通は那覇BT08:38着(84分)。15分ほど特急が早い。

渋滞している時刻であってもバスに1時間以上乗るのは辛そう。PokémonGOは捗るかもしれませんが。

急行バスは1時間に1本程度の運行ということですが、琉球新報記事※1では「急行はコザ―普天間―伊佐―那覇の区間で12往復24本を運行する」と書かれていました。琉球バスの時刻表※2では急行は上り・下りとも4本ですので、3社が4往復するのでしょう。うまく分散してくれると効果的なのですが、実際どうなるのでしょう?

団子三兄弟のように急行バスが来て、次は数時間後になるようなアホなダイヤにはならないことを祈ります。

※1 便利になる?那覇-コザ間 急行バス運行 県、秋から実証実験 – 琉球新報
※2 2016/09/24(土)ニュースリリース ダイヤ改正のお知らせについて - ㈱琉球バス交通 那覇バス㈱(23番時刻表に急行も掲載されています。字が小さくて辛いです)
時刻表(2016.10.03(月) 新設版) – 沖縄 東陽バス 公式ホームページ
【お知らせ】777番急行バス(屋慶名)線新設に伴う下記路線運行回数・運行時刻変更について | 沖縄バス株式会社

資料リンク