選挙速報を楽しむには

2012/06/11読み物, 選挙

選挙速報からもうちょっと深い情報を得るためのノウハウをいくつか書いておきます。意外に知られてないような気がするので。

本当は県議会選挙投票前に書いた方が良かったんだろうけど、後にならないと気がつかないもんだね。


誰がでているのか・どの政党から何人出ているかを知る

最低限の情報は選管や新聞社等のWeb等で情報収集できます。政党公認ならいいんだけど、無所属はちょっとわかりにくい。継続して新聞紙面を追っかけてればある程度わかりますが、残念ながらWebだけでは情報は不足しがちです。それでも以前に比べればWebだけでも多くの情報が得られるようになりました。

街頭での反応を見る

候補者や運動員の元気の有無や 沿道の人の反応から、なんとなく「ダメっぽい」とか「通りそう」とか判断できることもあります。意外に当たるもんです。


投票してくる

投票所にはその時間までの投票率が掲示されています。数回投票に行けば、投票率の多少や最終投票率が推測できるようになります (最近の選挙では期日前投票が大体10%前後あります)。

20時まで投票できるようになったので、夏場は涼しくなってから投票する人が増えました。今回は夕方天気が悪かったのも投票率低下の一因かもしれません。

そうそう、余計なことを書いて無効票になったりしないように注意。投票所に記載されている候補者名一覧にある氏名だけをそのまま書くのがお勧め (Wikipedia:無効票)。


投票→開票→速報(マスコミ)の仕組みを知る

投票が締め切られたあと、どのようにして開票が行われているのか、それがどう報道されるのかの大まかな流れを掴んでおきましょう。一度は近所の開票所に行ってみるのもお勧めです。なぜマスコミ報道の方が選管発表よりも速いのか?とか調べてみると面白いです。


選挙区の広さ、開票所の位置

選挙区が複数の市町村に跨っているか・離島を含むかによって開票の進行が異なります。那覇市の場合は1箇所の開票所に投票箱を集めてから開票を始めているので、開票開始時刻は遅めになります。

島尻郡区のように離島を含んでいる場合は、小規模な自治体(離島)の票が先に開票され、後から都市部の票が開きます。各候補者の選挙地盤の地区の票がいつ開票されるかを押さえておくと楽しめます (都市部に強い候補が開票初期には下位であっても当確がついたりする理由の一つです)。

この傾向は県知事選挙のような全県単位の選挙だとさらに顕著になります。

政党ごとの票の出方を知っておく

基礎票が堅い政党なのか、浮動票頼みの政党なのか。都市部に強いのか、そうでないのかも重要です。基礎票が固くほとんどブレがない候補者は、(特に今回のように投票率が低いときは)早めに当確が出ます。

地域ごとの差を知る

今回、投票率が低かったのは都市部周辺のベッドタウン化した地域でした。理由はなんとなく想像がつきますよね。投票率を見比べるだけでも、いろいろなことが推測できて楽しめます。

今回、投票率が低いことも話題になりましたが、これでも全国的にみれば決して低い方ではない、ということも知っているといいかも。どの県が投票率が高いか・低いかも調べてみると面白いです。

按分票など小ネタを押さえておく

今回、島尻郡区の開票率がなかなか100%になりませんでした。これはたぶん按分票の判断の時間だと思われます。候補者4人のうち3人が「新垣・新垣・新城」でしたので、単に「新垣」と書かれている票をどう扱うか?とか、「新なんとか」としか読めない票をどうするかに時間がかかったのでしょう。前回の選挙結果(沖縄県 第10回沖縄県議会議員選挙 投・開票結果)でも、新垣候補には小数点以下の票数が付いています。

接戦の場合、按分によって当落が変わる可能性もあり、過去には裁判になったこともあります。

当日の速報を比較する

マスコミ各社の力の入れ具合や、事前調査・出口調査などの差で当確の打ち方や得票数に差がつくことがあります。開票所に行ってみると各社の記者の方がいますが、全開票所にいるかどうかは社によって違うようです。

翌日の報道を見比べる

地元紙もそうですが、全国紙もWebで読めますので見比べると面白いです。どこに焦点を当てて報道しているかに結構差があったりするものです。沖縄と本土の温度差みたいなものも感じられたりします。

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Posted by ず@沖縄